当院では、慢性副鼻腔炎、好酸球性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎など、鼻・副鼻腔の疾患に対する手術を日帰りで行っています。
耳鼻咽喉科の中でも、鼻科手術に特化した医師が診療から手術、術後管理まで一貫して担当します。院長は北海道大学病院で鼻副鼻腔領域の専門的にちりょうしてきた経験、学会での手術指導の実績をもとに、丁寧で負担の少ない手術を心がけています。
日帰り手術では、医師だけでなく、手術を支えるスタッフの経験や連携も重要です。当院では、安全に日帰り手術を受けていただけるよう、事前の準備から手術当日、術後のフォローまで体制を整えています。
病院で手術を受ける場合、手術前日から入院が必要となることが一般的です。当院では、事前に診察や検査、必要事項の確認を済ませておくことで、手術当日に来院し、その日のうちにご帰宅いただくことが可能です。
術後はご自宅でリラックスした環境の中、普段の生活に近い形で回復期間を過ごすことができます。デスクワークであれば、手術後3日目頃から再開できる方も多く、仕事や家庭の予定に合わせて治療を受けやすいことも日帰り手術の大きな特徴です。
日帰りで手術を受ける場合、入院に伴う費用がかからないため、経済的な負担を抑えることができます。
また、入院のために長期間予定を空ける必要がなく、仕事や家庭生活への影響を少なくできる点もメリットです。
なお、遠方にお住まいの方や、ご家族のお迎えが難しい方、術後の経過観察が必要と判断される方については、近隣の連携医療機関への入院をご案内する場合があります。
手術は内視鏡を用いて鼻の中から手術を行うため、顔に傷が残ることはなく、体への負担をできるだけ少なくすることができます。両側の鼻に治療が必要な場合も、基本的には同日に両側の手術を行います。
当院では、大学病院で行われている手術方法をもとに、最新の医療機器を用いて、安全性と確実性に配慮した手術を行っています。
鼻の手術後は、出血を抑えたり傷の治りを助けたりするために、鼻の中に詰め物をすることがあります。当院では、手術終了時の鼻内処置にも工夫を行い、術後の痛みや不快感をできるだけ減らし、傷の治りを促すことを目指しています。
また、当院の鼻科手術では原則として尿道カテーテルを使用しません。そのため、尿道カテーテルによる排尿時の痛みや違和感を避けることができます。
日帰り手術には、次のようなメリットがあります。
一方で、日帰り手術には注意点もあります。
日帰り手術は、単に「入院しない手術」ではありません。安全に手術を行うためには、適切な診断、手術適応の判断、麻酔管理、術後のフォロー体制が重要です。
当院では、鼻・副鼻腔の手術に特化した専門性を生かし、患者さんの体への負担をできるだけ少なくしながら、安心して治療を受けていただける環境づくりを大切にしています。
当院で行う鼻の日帰り手術は、重い合併症がなく、全身状態が安定している方を対象としています。
以下に該当する方は、安全面を考慮し、当院での全身麻酔による日帰り手術が難しい場合があります。
これらに該当する場合は、総合病院など入院可能な医療機関での手術をご案内することがあります。
ただし、病状や手術内容によっては、全身麻酔ではなく局所麻酔で対応できる場合もあります。診察時に持病や内服薬の内容を確認し、患者さんにとって安全な方法をご提案します。
当院では、患者さんの安全を最優先に、日帰り手術が適しているかを慎重に判断しています。麻酔方法に関しては患者さんと相談しながら決定してまいります。
日帰り手術が難しい場合でも、総合病院での手術や、局所麻酔での対応などを含めて、患者さんに合った治療方法をご提案します。
術前・術後の説明やフォローも丁寧に行い、安心して治療を受けていただけるようサポートいたします。
当院では、初診から手術、術後の通院まで、患者さんの状態に合わせて段階的に診療を進めていきます。
初診では、症状やこれまでの治療歴を確認したうえで、鼻や副鼻腔の状態を詳しく調べます。
主に以下の検査を行います。
紹介状をお持ちの方は、この段階で前医での検査結果や治療内容を確認します。
診察の結果、手術が必要と判断される場合には、同日に術前検査まで行うことがあります。
内服治療で改善が期待できる場合は、まず3か月程度の内服治療を行います。
その後、再度CT検査を行い、炎症や鼻の状態を確認します。
薬による治療で十分な改善が得られない場合や、鼻づまり・副鼻腔炎の原因が手術で改善できると判断される場合には、手術を検討します。
手術を安全に行うため、術前検査を行います。
主な検査内容は以下の通りです。
持病の有無や病気の重症度、全身状態を確認したうえで、全身麻酔で行うか、局所麻酔で行うかを判断します。
持病がある方については、手術が可能かどうかを確認するため、必要に応じて主治医の先生へ紹介状を作成し、事前に確認を行います。
術前検査の結果を確認したうえで、手術内容について詳しくご説明します。
病気の状態、予定している手術内容、手術の目的、術後の注意点について説明します。
また、麻酔の方法や麻酔に関する注意点について説明します。
不安な点や疑問があれば、この時点で遠慮なくご相談ください。
手術当日は、体調が万全であることを確認したうえで、手術前に点滴を行います。
手術後は、院内で数時間お休みいただきます。
出血や痛み、ふらつきなどがないかを確認し、当院の帰宅基準を満たしたことを確認してからご帰宅いただきます。
(お迎え、付き添いの方がいらっしゃらない場合は手術後に近隣の連携病院に移動していただき、1泊入院が必要となります。入院をご希望の場合は手術日を決める際に併せてお知らせください。)
手術後は、病気の種類や手術内容に応じて定期的に通院していただきます。
術後の通院期間の目安は以下の通りです。
手術・病気の種類 通院期間の目安
特に好酸球性副鼻腔炎など再発しやすい病気では、手術後も定期的な管理が大切です。
手術後は、通常1〜3日後に来院していただき、手術をした部位の処置を行います。
その後も、傷の治り具合や鼻の状態を確認するため、手術内容に応じて定期的な通院が必要です。
手術後は、仕事内容に応じて休暇を取ることをおすすめしています。
デスクワーク中心で、マスクを着用して勤務できる方は、手術日を含めて2-3日間程度の休暇が目安です。
一方で、人前で話す機会が多い仕事、重い物を持つ仕事、体を大きく動かす仕事の方は、5日間程度の休暇をおすすめしています。
鼻の手術後は、術後2週間ほど出血のリスクがあります。
そのため、旅行、式典、大切な仕事、行事など、重要な予定がある時期は避けて手術日を決めていただくことをおすすめします。
特に、海外出張や海外旅行は、手術後2週間は控えていただきます。
全身麻酔で手術を行う場合、手術後はご家族または成人の付き添いの方のお迎えが必要です。
また、安全のため、手術当日の夜から翌朝まで付き添いの方と一緒に過ごしていただきます。
来院時はお一人でも可能ですが、手術終了後にお迎えに来ていただける方が必要です。
お迎え時間の目安は手術日を決定するときにお伝え致します。手術日を決める前に、お迎えと翌朝までの付き添いが可能かご確認ください。
お迎えや翌朝までの付き添いが難しい場合は、手術後に連携医療機関へ移動し、1泊入院していただくことで手術が可能な場合があります。
入院をご希望の場合は、手術日を決める際にあわせてお知らせください。
当院では、傷の治りを促す工夫を行い、術後の外来受診回数をできるだけ少なくできるよう努めています。
一般的な術後来院の目安は以下の通りです。
その後は経過に応じて、1か月ごとに通院間隔を延長
また、手術後1-3日目頃から、ご自宅で鼻洗浄を1日3回を目安に行っていただきます。
多くの方はこの流れで問題なく経過しますが、出血、痛み、鼻づまりなどが強い場合には、必要に応じて迅速に対応いたします。
当院では、手術内容や患者さんの全身状態に応じて、全身麻酔または局所麻酔を選択しています。
安全性を最優先に、診察や術前検査の結果を確認したうえで、患者さんに適した麻酔方法をご提案します。持病や睡眠時無呼吸症候群などの状態によっては、全身麻酔ではなく局所麻酔をおすすめする場合や、入院設備のある医療機関をご紹介する場合があります。
全身麻酔では、点滴から麻酔薬を投与し、しっかり眠った状態で手術を行います。
手術中の痛みや不安を感じることはありません。
眠った後は、呼吸を助けるために喉から管を入れ、麻酔科医が呼吸や血圧、心拍数などを管理しながら手術を行います。
全身麻酔は、手術中の意識がなく、痛みや不安を感じずに手術を受けられる麻酔方法です。
鼻の手術では、内視鏡や手術器具を鼻の中で操作するため、局所麻酔では不安や圧迫感を感じやすい方もいらっしゃいます。全身麻酔では、患者さんが眠っている状態で手術を行うため、手術中の音や操作感を感じることがありません。
また、手術中は麻酔科医が呼吸、血圧、心拍数、酸素の状態などを確認しながら全身管理を行います。手術時間が長くなる場合や、複数の術式を同時に行う場合でも、安定した状態で手術を進めやすいことが特徴です。
一方で、全身麻酔では呼吸を助けるために喉から管を入れる必要があります。術後に喉の違和感、眠気、ふらつき、吐き気などが出ることがありますので、手術後は院内で十分に休んでいただき、帰宅基準を満たしたことを確認してからご帰宅いただきます。
全身麻酔の大きなメリットは、手術中の痛みや不安を感じずに治療を受けられることです。
手術に対する恐怖心が強い方や、鼻の中を触られることが苦手な方でも、眠っている間に手術を終えることができます。
また、患者さんが動かない状態で手術を行えるため、術者が繊細な操作に集中しやすくなります。鼻中隔手術、副鼻腔手術、下鼻甲介手術など、複数の手術を同時に行う場合にも適しています。
全身麻酔には、以下のようなメリットがあります。
ただし、全身麻酔は体全体に作用する麻酔であるため、持病や全身状態によっては適さない場合があります。術前検査や麻酔科診察の結果をもとに、安全に全身麻酔が行えるかを慎重に判断します。
局所麻酔では、手術を行う鼻の部分を中心に麻酔を行います。
歯科治療で使用する麻酔に近いイメージですが、当院では必要に応じて鎮静薬を併用し、深く眠っているような状態で手術を受けていただくことができます。
そのため、手術中の不安や緊張を感じにくく、多くの方は「気づいたら手術が終わっていた」と感じられます。
全身麻酔とは異なり、基本的には自分の呼吸を保ったまま手術を行うため、喉に呼吸を助ける管を入れる必要はありません。
局所麻酔は、麻酔の影響を手術部位に限定しやすく、一般的に体への負担が少ない方法です。
鼻の手術は、手術を行う範囲が鼻の中に限られているため、手術内容によっては局所麻酔でも十分に対応可能です。
全身麻酔に比べて、術後の回復が早く、ふらつきや吐き気などの影響が少ないこともあります。
局所麻酔には、以下のようなメリットがあります。
ただし、すべての手術が局所麻酔で行えるわけではありません。病気の程度、手術範囲、患者さんの不安の強さ、持病の有無などを総合的に判断し、最も安全な麻酔方法を選択します。
全身麻酔と局所麻酔には、それぞれ特徴があります。
全身麻酔は、しっかり眠った状態で手術を受けられるため、手術中の痛みや不安を感じないことが大きな特徴です。一方で、呼吸を助ける管を入れる必要があり、麻酔からの回復に時間がかかることがあります。
局所麻酔は、体への負担を抑えやすく、術後の回復が早いことが期待できます。当院では鎮静薬を併用することで、深く眠っているような状態で手術を受けていただくことが可能です。
当院では、患者さんの安全と安心を第一に考え、手術内容や全身状態に応じて、適切な麻酔方法をご提案します。
麻酔方法にかかわらず、手術後は以下の点にご注意ください。
全身麻酔の場合は、麻酔の影響で眠気やふらつきが残ることがあります。手術後は、ご家族または成人の付き添いの方と一緒にお過ごしください。
当院で行っている鼻・副鼻腔の日帰り手術は、すべて健康保険が適用される治療です。
手術費用は国が定める診療報酬点数に基づいて決まっており、患者さんの自己負担割合に応じて、1割・2割・3割のいずれかをご負担いただきます。
通常、自己負担割合が3割の方では、医療費全体の3割を窓口でお支払いいただき、残りの7割は保険者または公費により負担されます。
手術にかかる費用は、手術の種類や組み合わせによって異なります。また、手術料のほかに、診察料、麻酔料、点滴、使用薬剤、検査費用などが加算されます。
手術前の説明時に、実際に予定している術式に応じた費用の目安を詳しくご説明いたします。
日帰り手術では、入院に伴う費用がかからないため、経済的な負担を軽減できる場合があります。
一方で、手術内容によっては医療費が高額になることがあります。多くの鼻科手術は高額療養費制度の対象となりますので、自己負担額が一定額を超える場合には、払い戻しや窓口負担の軽減を受けられる可能性があります。
高額療養費制度については、厚生労働省の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」もご参照ください。
以下は、当院で行う鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎などに対する主な手術の費用目安です。
記載している金額は、手術料のみの概算です。
実際には、複数の術式を同時に行うことがあります。また、再診料、麻酔料、点滴、薬剤費、検査費用などが加算されます。
※令和6年度診療報酬改定に基づく点数です。
1つの医療機関で、1か月に支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合、申請により超えた分が払い戻される制度があります。これを高額療養費制度といいます。
自己負担限度額は、年齢や所得、加入している健康保険、個人単位か世帯単位かによって異なります。
手術を予定されている方は、事前にご自身の健康保険組合、協会けんぽ、市区町村の国民健康保険窓口などへご確認いただくと安心です。
また、マイナ保険証を利用することで、窓口での支払いが自己負担限度額までに抑えられる場合があります。
手術費用は、病気の種類、手術の範囲、同時に行う術式、自己負担割合によって変わります。
当院では、手術前に予定している治療内容と費用の目安をできるだけわかりやすくご説明します。
費用について不安な点がありましたら、診察時に遠慮なくご相談ください。